photographer says

トリオ・デ・カウンター

 新宿の花園神社の境内に飲ませるところがあるって言い張る女がいたので行くことにした。闇か?おい。境内にはないだろうと。実際そこは参道の脇あたりで、酔えば確かに神社内で飲んだ気にはなるであろうところにそれはありました。熊本料理の小料理屋。熊本にあってもおかしくない佇まい。お母さんのようなママ。新宿鮫感なし。 熊本meets新宿ではなくてindependent熊本。新宿はまあフォトジェニック(!?)な街だし、多くの有名写真家の方々が今も愛する街のようですが、わしのような百姓にありがちな被害妄想的な疎外感からか、「わしが撮る街でない。森○○道に譲ろう」と思った矢先のここ。「田舎やないかい!わーれー」、解き放たれたのでした。空洞な音のする漆喰もどき壁の有名カフェバーではジャックロック6杯6000円飲んでもぜーんぜん、ちーっとも酔わないのに、こういう状況下では焼酎ロック2杯900円で反感を買うほど酔えるのは何故でしょうか。
 そうゆうわけで、またここで撮り続けたわけですが、横にいたおじさん3人組もまたいいー感じの方々で、カメラマン、爪を光らすスポンジみたいなものを売る人、先生といわれている人、椅子に登っていい一枚撮らせて頂きました。男も50代〜初老が3人で飲む光景もいいなあと思ったりもして。 写真がフランスのアルル写真祭のスライドショーで使われることとなり、これを機会に「トリオ・デ・カウンターシリーズ」と題しフォトフォリオでも作ってやろうと、先日別の店で、このフレーミングで撮ってやろうと椅子に這い登ったらあれよとひっくり返り、ライカを強打し、手首骨折し、今この計画は頓挫中なのです。


ジュンク西村

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