筆の押し出し方は、状況やアナジャコの性格?によっていろんなバリエーションがあるのですが、典型的なパターンの場合には次のような感じでアナジャコを釣りあげます。筆がグググッと上に押し返されて止まる。それを、ツンツンと少し下につついて刺激してやると、さらに押し返してくる。これを繰り返して奴らを地上までおびき出し、アナジャコの手が見えたところでそれを押さえつけ、引っ張り上げる。てな具合。ただし、これが簡単なようで、なかなか難しい。
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アナジャコの奴ら、けっこう臆病なようで、焦って指を突っ込んだり筆を強く引き抜くと、サッと巣穴の下の方に引っ込んでしまいます。奴らの手をつかめたとしても、片手だけつまんで引っ張るとモゲる(自分から切り離す?)ので、片手を押さえたら、穴の中に別の指を突っ込んで、もう一方の手か胴体をつかんでから引き上げます。ただし、アナジャコのカラダは意外とフニャフニャでやわらかく、無理に押さえつけたりするとすぐにグッタリしちゃいます。しかも、アナジャコの巣穴はマテガイのそれに比べるとかなり大きいのですが、人間が指を突っ込んで「作業」をするにはちょいと狭い。ここら辺に技術がいります。でも、ザリガニのように大きなハサミがあるわけではないので、挟まれて痛いということはありません。ご安心を。
ところで、なんで「筆」なのか?先に書いたように、アナジャコ釣りは、巣穴に入ってきた異物を押し出そうとする習性を利用して釣る。ってことは筆じゃなくてもいいわけです。実際、他のものを巣穴に突っ込んでも押し返してきます。たぶん先人たちも、いろいろと突っ込んでみたのでしょうなあ。その中から、臆病なアナジャコが安心して上まで出てくるように巣穴の直径を覆い隠せるもの、しかも人間の指で一緒につまみやすいもの、ということで、最終的に筆になったんでしょうねえ。たぶん。他には、獲ったアナジャコのしっぽに洗濯ばさみをつけて、そいつを頭から他のアナジャコの巣穴に突っ込んで釣る「友づり」なんて方法もあります。
TOKYO狩猟部の発明!輪ゴムぐるぐる筆
よくあるノーマルの習字筆を使うと、穂先が水の中で広がってしまい、押し出してきたアナジャコの手がよく見えないし、次の穴に突っ込む時に使いづらい。で、筆の穂先の根元部分を輪ゴムでぐるぐると結わき、穂先が広がりすぎないようにして使うと、これは便利!それと、普通の茶色い毛先のものよりも白い毛先の筆の方が、押し上げてくるアナジャコの手が見やすくていいような気がするなあ。
干潟王国・九州有明海のあたりでは、アナジャコのことを「マジャク」と言って、「マジャク釣り大会」なども開かれてるらしいですね。
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